勃発!「フレンチフライ戦争」
登場人物
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ジョージ・クラム(シェフ):料理の腕は一流ですが、プライドが高く、妥協を許さない性格。
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クレーマーの客:一説には、当時の大富豪(鉄道王コーネリアス・ヴァンダービルト)とも言われる、超こだわり派のVIP客。
ある日、そのお調子者の客がレストランにやってきて、当時流行していた「フレンチフライ(フライドポテト)」を注文しました。
ここから、シェフのクラムをイライラさせるコントのようなやり取りが始まります。
第1ラウンド:厚すぎる!
運ばれてきたフレンチフライを見た客は、一口食べてこう言いました。
客:「おいおい、このポテトは厚すぎるし、中がベチャベチャじゃないか。もっと薄く揚げて作り直してくれ」
クラムはイラッとしながらも、プロとして少し薄めにカットして作り直しました。

フレンチフライ(フライドポテト)
第2ラウンド:これでもまだ厚い!
新しく持っていったポテトを食べた客は、さらに文句を言います。
客:「さっきよりはマシだが、まだ厚いな。もっと上品に、薄くできないのか?」
ここで職人肌のクラムの逆鱗に触れます。「そこまで言うなら、絶対に文句が言えないくらいにしてやる!」と、嫌がらせのスイッチが入ってしまったのです。
復讐の「ペラペラポテト」
クラムは厨房に戻ると、ジャガイモを限界まで薄くスライスしました。フォークで突き刺すことすらできない、紙のような薄さです。
それを、これでもかとカリカリになるまで油で揚げ、仕上げに嫌がらせの追い打ちとして、塩をこれでもかと大量に振りかけました。
「これなら塩辛くて硬くて、絶対に食べられないだろう。ざまあみろ!」
そう思いながら、クラムはニヤリとして客のテーブルへ運ばせました。

嫌がらせのはずが…まさかの大絶賛
皿を出された客は、見たことのない薄いポテトを見て、最初は驚きました。 フォークが刺さらないので、手でつまんで口に運び、パリッと音を立てて食べます。
クラムが「怒り出すぞ…」と影から見守っていると、客の顔がパッと輝きました。
客:「最高だ!これだよ、私が求めていたのは!パリパリして香ばしくて、今まで食べたどんなポテトより美味い!」
嫌がらせで作ったはずの「失敗作(のつもり)」を、客は大絶賛。周りの客も「それ、私にもちょうだい!」と次々に注文し始め、レストランの看板メニューになってしまいました。
その後:「サラトガ・チップス」として大ブームへ
この時、地名をとって「サラトガ・チップス(Saratoga Chips)」と名付けられたメニューが、現在のポテトチップスの原型です。
クラムはその後、このポテトチップスの大ヒットで大儲けし、なんと自分のレストランをオープンすることになります。その店では、各テーブルにカゴ盛りのポテトチップスが「無料サービス」として置かれていたそうですよ。



