マツダ・ファミリアの歴史:日本の家族を支えた40年の軌跡
1. 【誕生】1963年:イタリアの風を纏った「美しい大衆車」


マツダが本格的に普通乗用車市場へ参入したのが初代ファミリアです。
- デザイン: イタリアの名門「ベルトーネ」の巨匠ジウジアーロが手がけたと言われる、欧州調のスタイリッシュな外観。
- 特徴: 当初はバンから発売され、その後にセダンやクーペが登場。軽量なアルミ合金エンジンを搭載し、当時の大衆車の中でも際立つ「高級感」を持っていました。
2. 【伝説】1967年〜:ロータリーエンジンの搭載


2代目ファミリアは、マツダの代名詞であるロータリーエンジン(RE)を大衆車として初めて搭載しました。
- ファミリア・ロータリークーペ: 「怪物」と呼ばれた加速性能を誇り、レースシーンでもスカイラインGT-Rなどと激闘を繰り広げました。
- プレストの登場: 1970年には「ファミリア・プレスト」として進化し、より高性能・高品質なイメージを確立しました。
3. 【転換期】1977年〜:オイルショックを越えて



3代目・4代目は、オイルショックという厳しい時代背景の中で進化しました。
- 特に4代目は、ハッチバックスタイルをいち早く取り入れ、機能性を重視。しかし、この時点ではまだ後輪駆動(FR)を採用していました。
4. 【社会現象】1980年:伝説の「赤いファミリア」


5代目(BD型)は、ファミリアの歴史の中で最も輝かしい時代と言えるでしょう。
- FF化の大成功: マツダ初の本格FF(前輪駆動)化により、圧倒的な室内空間を確保。
- 日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞: 第1回日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。
- ブーム: 「赤いファミリア」の愛称で親しまれ、サーフボードを積んで街を走るのが若者のステータスになるほどの社会現象を巻き起こしました。トヨタ・カローラを抜き、販売台数1位を記録したことも。
5. 【技術の極致】1985年〜:フルタイム4WDとラリーの記憶


6代目・7代目は、ハイテクと走行性能が極限まで高められた時代です。
- 日本初のフルタイム4WD: 6代目で日本初のフルタイム4WDシステムを導入。
- WRCでの活躍: 世界ラリー選手権(WRC)に参戦。7代目の「GT-R」グレードは、1.8Lターボエンジンを搭載し、ラリー界でその名を轟かせました。
6. 【完結】1994年〜2003年:実力派としての終焉


8代目・9代目は、安全性能や快適性をさらに追求しました。
- 9代目(BJ型): 「ショートワゴン」という新ジャンルを提案し、S-ワゴンが高い評価を得ましたが、マツダのブランド戦略再編により、2003年に後継の「アクセラ(現MAZDA3)」へとバトンを渡しました。


