【珍しい気象現象】セント・エルモの火とは?船乗りの守護聖人の伝説

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セント・エルモの火(セントエルモのひ、英語: St. Elmo’s fire)は、悪天候時や雷雲が近づいている際に、強い電場によって、主に尖った物体の先端から青白く発光する放電現象です。先端放電の一種です。

メカニズム

晴天時には、大気中の電位差は小さいですが、雷雲などが近づくと地表付近の電位差が急激に大きくなります。尖った物体(船のマスト、航空機の先端、避雷針、山頂の岩など)の先端では、電場が集中しやすいため、周囲の空気との間でコロナ放電と呼ばれる現象が起こります。これがセント・エルモの火として観測される光です。

雷放電が始まる直前の非常に強い電場下で発生することが多く、しばしばシューシューという音を伴ったり、髪の毛が逆立つなどの予兆を感じることがあります。

歴史と伝承

「セント・エルモの火」という名前は、船乗りの守護聖人である**聖エルモ(聖エラスムス)**に由来します。地中海の船乗りたちは、嵐の際に船のマストの先に現れるこの光を聖エルモの加護の証と考え、航海の安全を祈りました。

古くから、セント・エルモの火は吉兆として捉えられることもあれば、嵐の前触れとして恐れられることもありました。

現代におけるセント・エルモの火

現代では、セント・エルモの火は科学的な現象として理解されていますが、依然として珍しい気象現象であり、遭遇すると神秘的な光景を目にすることができます。航空機が雷雲に向けて飛行する際にも発生することがあり、その様子が写真や映像に記録されています。

セント・エルモの火は、青白い、時には紫色を帯びた光として観測されます。

セント・エルモの火は、自然の力と神秘を感じさせる、興味深い現象です。もし遭遇する機会があれば、その珍しい光景を安全な場所から観察してみてください。

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