「テケテケ」は、日本の都市伝説の中でも非常に有名な怪異の一つです。下半身が欠損した姿で描写される亡霊、または妖怪として語り継がれています。
テケテケの主な特徴と恐怖
- 下半身のない姿: 最も特徴的なのは、下半身がないことです。上半身だけで、肘や手を使って地面を這うように移動するとされています。この異様な姿がまず視覚的な恐怖を与えます。
- 移動音「テケテケ」: その名の由来にもなっているのが、移動する際に地面に肘などを打ち付ける「テケテケ」「シャカシャカ」といった音です。この不気味な音が、暗闇や静かな場所で近づいてくる恐怖を煽ります。
- 驚異的な速さ: ターボばあちゃん同様、非常に速いスピードで追いかけてくるという点が共通しています。時速100kmや150kmにも達すると言われ、人間が逃げ切ることはほぼ不可能です。
- 遭遇場所: 主に夜の学校の校舎、踏切、線路沿いなど、暗くて人通りの少ない場所で目撃されることが多いとされています。
- ターゲットと目的:
- 足探し: 自分の失われた下半身を探している、という話もあります。
- 襲撃: 遭遇した人間を追いかけ、捕まえて下半身を奪う、あるいは切り裂いて殺す、という話が一般的で、これが直接的な恐怖に繋がります。
- 呪文: 逃れるための呪文（例：「地獄に落ちろ」「地獄に帰れ」）があるというバージョンも存在し、これを知らないと危険だとされます。
- 起源: いくつかの説がありますが、最も有名なのは「冬の寒い日に、北海道の踏切で女子高生が列車に撥ねられ、上半身と下半身に切断された。あまりの寒さに切断部分が凍結し、しばらくの間生きていた」というものです。この悲惨な最期が怨霊としてのテケテケを生み出したとされます。
- 心理的な影響:
- 弱者の変容: 女子高生という、本来は弱くて守られるべき存在が、恐ろしい怪異に変貌しているというギャップが、より一層の恐怖を掻き立てます。
- 追跡の恐怖: 暗闇の中、異様な音を立てながら猛スピードで追いかけてくる姿は、生理的な恐怖を呼び起こします。
- 「話を聞いた者に現れる」という付加: 都市伝説によくある手法ですが、「この話を聞いた者のところに3日以内に現れる」といった言い伝えが加わることで、現実世界にも影響を及ぼすかのような錯覚を与え、恐怖を増幅させます
このように、テケテケは視覚的なグロテスクさ、音の不気味さ、そして逃げられないという絶望感によって、多くの人々に恐怖を与えてきた都市伝説です。
