岩塩と塩の違いは、主にその起源と成分、そして製造方法にあります。塩は岩塩、海塩、湖塩などを総称した言葉です。
岩塩
岩塩は、太古の海が地殻変動によって陸地に閉じ込められ、長い年月をかけて水分が蒸発し、結晶化したものです。いわば「海の化石」と言えます。
- 起源: 数億年前に形成された地層から採掘されます。日本は島国のため岩塩の産出はほとんどありません。
- 成分: 主成分は塩化ナトリウムで、純度が高いものが多いです。ピンク色のものは鉄分、黒っぽいものはイオウ分など、産地によって含まれる微量なミネラルが異なり、色や風味に影響を与えます。
- 特徴: 海塩に比べて、にがり(マグネシウム)が含まれていないため、まろやかな味がします。結晶が大きく、溶けにくいのが特徴です。
海塩
一方、私たちがよく目にする一般的な塩は、海水から作られる海塩です。
- 起源: 現在の海水が原料です。
- 成分: 塩化ナトリウムの他に、マグネシウム、カルシウム、カリウムといったミネラルが豊富に含まれています。
- 特徴: 製造方法によって、天日塩、平釜塩などがあり、ミネラルのバランスが岩塩とは異なります。これらのミネラルが、海塩に独特の旨味や風味を与えています。
まとめ
- 岩塩: 太古の海の化石。純粋な塩化ナトリウムに近く、まろやかな塩味が特徴。
- 塩: 塩全般を指す言葉。特に日本では海塩が一般的で、ミネラルが豊富で旨味がある。
要するに、岩塩は塩の一種であり、その起源と成分に違いがあるということです。