衝撃波破砕装置（ESWL）とは？仕組み、メリット・デメリットを解説

衝撃波破砕装置（ESWL: Extracorporeal Shock Wave Lithotripsy）は、主に医療分野で、身体を切開することなく体外から衝撃波を照射して、体内の硬い結石（特に尿路結石）を細かく砕くための医療機器です。💡

仕組みと特徴

衝撃波破砕装置は、高エネルギーの音波の一種である衝撃波を発生させ、体内の結石に焦点を合わせて照射します。衝撃波は、体内の筋肉や臓器といった柔らかい組織を傷つけることなく通過し、結石のような硬い物質に当たったときにのみそのエネルギーを解放して破砕します。

破砕された結石は砂状になり、数日から数週間かけて尿とともに自然に体外へ排出されます。この非侵襲的な治療法は、患者の身体への負担が少なく、回復が早いのが大きな特徴です。

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メリットとデメリット

メリット

• 非侵襲性: 身体を切開する必要がないため、傷跡が残らず、出血のリスクも低い。
• 低負担: 麻酔が不要な場合が多く、治療時間も1時間以内と短いため、日帰りや短期入院での治療が可能。
• 早期回復: 治療後すぐに日常生活や職場に復帰できる。
• 安全性: 副作用や後遺症が少ない。

デメリット

• 破砕効果の限界: 結石の大きさ、位置、硬さによっては、1回の治療で完全に破砕できない場合があり、複数回の治療が必要になることがある。
• 排石の可能性: 破砕された結石の破片が尿管に詰まり、痛みを引き起こす可能性がある。
• 適応の制限: 結石の成分や、骨盤に囲まれた場所にある結石など、物理的な制約により破砕が困難な場合がある。

主な適用分野

衝撃波破砕装置は、主に泌尿器科での尿路結石治療に用いられます。尿路結石は腎臓、尿管、膀胱、尿道にできる結石で、食生活の欧米化に伴い増加傾向にあります。ESWLは、この尿路結石に対する第一選択肢の一つとされています。