💥なぜ大地は揺れるのか?地震のメカニズムを徹底解説!
日本は世界有数の地震大国です。私たちが暮らすこの大地の下で、一体何が起こっているのでしょうか。地震の根本的な原因は、地球の表面を覆う巨大な岩盤、**「プレート」**の絶え間ない動きにあります。
この記事では、地震が発生する基本的なメカニズムを、原因となるプレート運動から地震の種類まで、詳しく解説します。
1. 地震の原因:「プレートテクトニクス」とは
地球の表面(地殻とマントルの一部)は、十数枚の硬い岩盤、すなわちプレートで覆われています。これらのプレートは、その下にあるマントルの対流に乗って、年間数センチメートルという非常にゆっくりとした速度で動き続けています。
🌎 日本列島は4つのプレートの境界にある
日本列島は特に複雑で、以下の4つのプレートがぶつかり合い、沈み込み合う境界に位置しています。
-
ユーラシアプレート(陸側プレート)
-
北米プレート(陸側プレート)
-
太平洋プレート(海側プレート)
-
フィリピン海プレート(海側プレート)
海側のプレートは、陸側のプレートよりも重いため、陸側のプレートの下に沈み込んでいきます。このプレート同士が押し合い、引きずり込む力こそが、地震を引き起こす巨大なエネルギー源となるのです。
2. 地震発生の基本メカニズム:ひずみと断層

プレートの動きによって、陸側のプレートには継続的に強い力(圧縮や引っ張る力)がかかり続けます。地下の岩盤は非常に硬いため、すぐには動きませんが、力がかかり続けることで**「ひずみ」**が蓄積されていきます。
ちょうど木の枝を曲げ続けると、やがてポキッと折れて跳ね返るように、岩盤もそのひずみに耐えきれなくなったとき、急激に破壊されて「ずれ」が生じます。
断層(だんそう):岩盤に力がかかって割れた面に生じたずれ。
断層運動(だんそううんどう):岩盤が急激にずれ動く現象。
この断層運動によって生じたエネルギーが、**「地震波」**となって大地を伝わり、私たちに「揺れ」として感じられるのです。地震が起こると、岩盤に蓄積されていたひずみは一時的に解放されますが、プレートの動きは止まらないため、再びひずみがたまり、地震は繰り返されます。
3. 地震の主要なタイプ:どこで起こるか
日本で起こる主な地震は、発生する場所によって大きく**「海溝型地震」と「活断層型地震」**の2つに分類されます。
(1) 海溝型地震(プレート境界型地震)

海側のプレートが陸側のプレートの下に沈み込む、プレートの境界で発生します。
| メカニズム | 海側のプレートに引きずり込まれた陸側のプレートの先端が、ひずみに耐えきれず、一気に跳ね返る(元に戻ろうとする)ことで発生します。 |
| 特徴 | 震源が海溝付近の浅い場所から深い場所まで広範囲に及びます。プレートの跳ね返りが海底面を動かすため、巨大な津波を伴う可能性が高いです。 |
| 例 | 東日本大震災(2011年)、南海トラフ地震(将来予想)など。巨大地震の多くはこのタイプです。 |
(2) 活断層型地震(直下型地震、内陸型地震)

プレートの内部、主に陸のプレートの中で発生します。
| メカニズム | プレート運動による圧力が陸のプレートの内部に伝わり、もともとあった岩盤の割れ目(活断層)にひずみが限界まで蓄積し、急激にずれることで発生します。 |
| 特徴 | 震源が比較的浅い内陸の地下数km〜十数kmで発生するため、震源直下で大きな揺れ(直下型)となり、大きな被害を及ぼしやすいです。 |
| 例 | 阪神・淡路大震災(1995年)、熊本地震(2016年)など。 |
まとめ
地震は、地球内部のダイナミックな活動、すなわちプレートの絶え間ない運動によって引き起こされる、自然現象です。日本列島はこのプレートの境界上に位置しているため、地震を完全に避けることはできません。
地震のメカニズムを正しく理解し、備えを行うことが、私たちの命と財産を守るための第一歩となります。


