サンリオを代表する人気キャラクター「マイメロディ」。その歴史は単なる「可愛いウサギ」の歩みではなく、時代の流行に合わせて変化し、時にはアニメで革命を起こしてきた波乱万丈な物語です。
1975年の誕生から現在に至るまで、なぜこれほどまでに愛され続けているのか、その歴史を紐解きます。
マイメロディ人気の歴史:赤ずきんから「地雷系」のアイコンへ
1. 1975年:誕生は「赤ずきんちゃん」だった


マイメロディは1975年、「童話の赤ずきんをウサギにしたら可愛いのでは?」というアイデアから誕生しました。
初期の名前: 当初は「Little Red Riding Hood(赤ずきん)」と呼ばれていました。
デザイン: 現在のイメージとは違い、ずきんは「真っ赤」。素朴でクラシックな雰囲気でした。
2. 1977年〜1980年代:「ピンク」への転換と冬の時代


1977年に初めてピンク色のずきんが登場。これが後のスタンダードになります。
人気絶頂から一転: 80年代に入ると、サンリオ内でも「ハンギョドン」や「タキシードサム」といった新キャラクターが台頭。マイメロディは一時、グッズ展開が減る「冬の時代」を経験します。
3. 1990年代後半:女子高生ブームで奇跡の復活


1997年、サンリオが過去のキャラクターをリバイバルさせる中で、マイメロディが再注目されます。
大人可愛い: ピンクのずきんが「レトロ可愛い」と女子高生や大人の女性の間で大ブームに。
1999年には、サンリオキャラクター大賞で初の1位(キキ&ララと同時)を獲得し、不動の人気を証明しました。
4. 2005年:伝説のアニメ『おねがいマイメロディ』


マイメロディの歴史において最大の転換点といえるのが、2005年放送開始のアニメです。
衝撃の性格設定: それまでの「おっとりした良い子」というイメージを覆す、天然で毒舌(?)なキャラクターが大ウケ。
ライバル「クロミ」の誕生: このアニメから生まれた新キャラ・クロミとのコンビネーションが、新たなファン層を開拓しました。
5. 2010年代〜現在:多様化する「カワイイ」の象徴へ


SNS時代に入り、マイメロディは単なるキャラを超えた「アイコン」となりました。
地雷系・量産系ファッション: 2020年代、黒やピンクを基調とした「地雷系ファッション」を好む層の間で、マイメロ(とクロミ)のグッズを身につけることがステータスに。
寄り添うデザイン: 最近では「タレ耳」や「リボン盛り」など、その時々のトレンドに合わせた柔軟なビジュアル変化を見せています。


