なんじゃもんじゃゴケとは?「生きた化石」と呼ばれる理由と進化の謎を解説

コラム

「なんじゃもんじゃゴケ(学名:Takakia lepidozioides)」ですね。 植物学の世界では「生きた化石」「孤高のコケ」として非常に有名で、植物の進化の謎を解く鍵を握っている特別な存在です。

なぜこれほどまでに注目されるのか、その理由を分かりやすく整理しました。


1. 「なんじゃもんじゃ」と呼ばれる理由

1951年に日本(長野県の白馬岳)で初めて発見された際、これまでのコケの分類(セン類・タイ類・ツノゴケ類)のどれにも当てはまらない、あまりにも奇妙な姿をしていたため、**「正体不明」**という意味を込めて「なんじゃもんじゃ」と名付けられました。

2. 世界が驚いた特徴

  • 見た目が特殊: 葉が細い棒状に分かれており、一見すると藻類(海藻の仲間)のようにも見えます。

  • 染色体が少ない: 植物の中で最も原始的な特徴の一つである「染色体数が非常に少ない(n=4または5)」ことが知られています。

  • 進化のミッシングリンク: 藻類から陸上植物へと進化する過程の姿を色濃く残していると考えられています。

  • 発見まで5億年: 近年のゲノム解析により、約3億9000万年前(あるいはそれ以上前)から姿をほとんど変えずに生き残ってきたことが判明しました。

3. 生息場所と現状

  • 生息地: 日本(高山帯)、ヒマラヤ、アラスカなどの限られた冷涼な岩場にのみ自生しています。

  • 絶滅の危機: 非常にデリケートな植物で、近年の地球温暖化の影響を強く受けています。自生地の氷河が溶けたり気温が上昇したりすることで、急速に姿を消しつつあり、環境省のレッドリストでも絶滅危惧種に指定されています。


豆知識:実は「進化」が速かった?

2023年の最新研究では、見た目は変わっていないものの、遺伝子レベルでは厳しい高山環境に適応するために急速に進化していたことが発表されました。ただじっとしていたわけではなく、生き残るために見えないところで努力(変化)を続けてきた「タフな古株」と言えます。

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