タクラマカン砂漠とは?意味や場所、歴史から「楼蘭」の謎まで徹底解説

タクラマカン砂漠は、中国の新疆ウイグル自治区、タリム盆地の中央に広がる広大な砂漠です。その名はウイグル語で「一度入ったら二度と出られない」あるいは「死の海」といった意味を持つとされ、古くから旅人たちに恐れられてきました。

シルクロードの要衝でありながら、過酷な自然環境を持つこの砂漠について、主な特徴をまとめました。


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1. 地理的特徴:巨大な「流砂」の海

  • 面積: 約33万平方キロメートル(日本の本州がすっぽり収まるほどの広さ)に及び、世界最大級の流砂砂漠(砂が風で常に移動する砂漠)です。

  • 周囲の環境: 北を天山山脈、南を崑崙(クンルン)山脈に囲まれており、高い山々が湿った空気を遮断するため、極めて乾燥しています。

  • 砂丘の高さ: 巨大な砂丘が連なり、高いものでは200メートルから300メートルに達することもあります。

2. 気候:極端な温度差

  • 気温: 典型的な大陸性気候で、夏は50℃近くまで上昇し、冬はマイナス20℃以下(過去にはマイナス32℃の記録も)まで冷え込みます。

  • 降水量: 年間降水量はわずか数ミリから数十ミリ程度で、蒸発量の方がはるかに多い「超乾燥地帯」です。

  • 砂嵐: 「カラ・ブラン(黒い嵐)」と呼ばれる猛烈な砂嵐が発生し、視界を奪うことがあります。

3. 歴史と文化:シルクロードの難所

  • 東西交流: かつてのシルクロードは、この砂漠を避けるように北縁(天山南路)と南縁(西域南道)に分かれて発展しました。

  • オアシス都市: 砂漠の縁には、雪解け水を利用したカシュガル、ホータン、クチャなどのオアシス都市が栄え、仏教文化や交易の拠点となりました。

  • 楼蘭(ローラン): かつて砂漠の中に存在し、後に消滅した「さまよえる湖」ロプノールのほとりにあった伝説の王国も有名です。

4. 近年の状況:地下資源と開発

  • 資源: 砂漠の地下には膨大な石油や天然ガスが埋蔵されていることが判明しており、現在は砂漠を縦断する「砂漠公路(ハイウェイ)」が建設され、開発が進んでいます。

  • ミイラ: 乾燥した気候のため、4000年前の「楼蘭の美女」として知られるミイラなどが非常に良好な状態で発掘されています。


豆知識: タクラマカン砂漠は、その乾燥ゆえに「雪が降らない」と思われがちですが、2008年や2021年には砂漠全体がうっすらと雪化粧した幻想的な光景が観測され、世界的に話題になりました。

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