意外と読めない?世界の国名・漢字の旅20選
1. 亜米利加(アメリカ合衆国)
まずは基本中の基本。「米」という一文字で略されるのは、かつて「亜米利加」の「メ」の部分を強調して聞き取った名残だと言われています。
2. 英国(イギリス)
正式には「英吉利」。18世紀頃、中国経由で伝わった当て字が日本に定着しました。今でも「英会話」「英検」など、私たちの生活に最も深く根付いている漢字表記の一つです。
3. 独逸(ドイツ)
ドイツ語の「Deutsch(ドイチュ)」に近い音を当てたものです。「独断」の「独」という字ですが、決して孤独という意味ではなく、明治時代の日本が医学や法学をドイツから学んだ際の親しみが込められています。
4. 露西亜(ロシア)
かつては「魯西亜」と書かれることもありましたが、「魯」には「愚か」という意味が含まれるとして、後に「露」の字が使われるようになりました。はかなく消える「露(つゆ)」という字が使われているのは、少し意外ですね。
5. 伊太利(イタリア)
「伊」の一文字で略されます。イタリア料理のことを「伊食」とは言いませんが、「日伊関係」など公式な場面では頻繁に登場します。
6. 瑞典(スウェーデン)
初見で読める人はかなりの漢字通です。「瑞」は「みずみずしい、おめでたい」という意味。スウェーデンは北欧の美しい自然を象徴するような一字が当てられています。
7. 瑞西(スイス)
スウェーデンと同じ「瑞」で始まりますが、こちらは「瑞西」。スイスは中立国として有名ですが、漢字で書くとどこか気品が漂いますね。
8. 伯剌西爾(ブラジル)
「ブラジル」という音を忠実に漢字に当てはめた結果、非常に画数の多い表記になりました。略称は「伯」。コーヒー豆の袋などで「伯産」と書かれているのを見たことがあるかもしれません。
9. 埃及(エジプト)
これも難読です。古代中国の呼び名に由来しており、「埃(ほこり)」という字が含まれるため少しネガティブな印象を持つかもしれませんが、歴史の重みを感じさせる独特の表記です。
10. 豪州(オーストラリア)
正式には「濠太剌利」と書きますが、日本では「豪州」という略称が一般化しています。力強い「豪」の字は、広大な大地にぴったりです。
11. 印度(インド)
古くは「天竺(てんじく)」と呼ばれていましたが、玄奘三蔵が「印度」という訳を当てたとされています。仏教伝来とともに日本に馴染んだ、歴史ある漢字です。
12. 墨西哥(メキシコ)
「墨」の一文字で略されます。書道の「墨(すみ)」をイメージしますが、メキシコの陽気なイメージとのギャップが面白いですね。
13. 希臘(ギリシャ)
ギリシャ語の自国名「Hellas(ヘラス)」の音を漢字に当てたものです。哲学や神話の国にふさわしい、どこか古風で高貴な雰囲気の漢字です。
14. 丁抹(デンマーク)
これもかなりの難読。かつては「デンマルク」と発音されていました。北欧諸国は漢字で書くと一気にミステリアスな印象になります。
15. 芬蘭(フィンランド)
「芬」という字には「かおる」という意味があります。森と湖の国、フィンランドの清らかな空気感を表現しているかのようです。
16. 葡萄牙(ポルトガル)
日本に初めて鉄砲やキリスト教を伝えたポルトガル。「葡萄(ぶどう)」という字が含まれていますが、ワインの産地としても有名なので、今となっては非常に納得感のある当て字です。
17. 比律賓(フィリピン)
「比」の一文字で略されます。東南アジアの島国らしい、賑やかな音の重なりを感じさせる表記です。
18. 土耳古(トルコ)
「土」の一文字で表されることも。親日国として知られるトルコですが、漢字で書くと非常にシンプルで素朴な印象になります。
19. 越南(ベトナム)
中国の南にある越(えつ)の国、という意味から。今でも「越」という略称は、経済ニュースなどでベトナムを指す際に使われます。
20. 氷島(アイスランド)
当て字ではなく、意味をそのまま翻訳した珍しいパターンです。「氷の島」そのまんまですが、これほど分かりやすい漢字表記も他にありません。
なぜ漢字表記が生まれたのか?
これらの漢字表記の多くは、江戸時代から明治時代にかけて、中国から輸入された地理書や、日本人が外国語の音を聞き取って当てた字がベースになっています。
当時はカタカナが今ほど一般的ではなかったため、公文書や新聞ではすべて漢字で表記する必要がありました。現在ではカタカナが主流になりましたが、新聞の見出しなどで「日米」「英仏」「独伊」といった略称として今も息づいています。
まとめ:漢字を知ると世界がもっと面白くなる
いかがでしたか?カタカナで書くと無機質に感じる国名も、漢字にしてみるとその国の歴史や、かつての日本人がその国をどう捉えていたのかという「体温」が伝わってくるようです。
読書中やニュースの中で、ふと見慣れない漢字一文字に出会ったら、それは遠い異国の名前かもしれません。ぜひこの機会に、お手元の地図帳や辞書で他の国も探してみてくださいね。


