森林セラピーとは?科学的効果と魅力を徹底解説

コラム

森林セラピーとは

 

森林セラピーとは、科学的に証明された「森林浴効果」を活用し、心身の健康維持・増進や疾病予防を目的とした活動です。単なる散策やハイキングとは異なり、専門的な知識を持つ「森林セラピスト」や「森林セラピーガイド」の指導のもと、より効果的に森の恵みを享受することを目指します。

森林セラピーの効果が実証された場所は「森林セラピー基地」、その中の散策路は「セラピーロード」として認定されています。

 

森林セラピーの効果と科学的根拠

 

森林セラピーには、以下のような効果が科学的に実証されています。

  • ストレス軽減
    • ストレスホルモンであるコルチゾールの濃度が低下する。
    • リラックス時に優位になる副交感神経の活動が高まり、ストレス時に活発になる交感神経の活動が抑制される。
    • 脈拍や血圧が低下する。
    • 脳の前頭前野の活動が鎮静化し、脳がリラックスする。
  • 免疫機能の向上
    • NK(ナチュラルキラー)細胞の活性が高まり、抗がんタンパク質が増加する。
    • これらの効果は、1週間から1か月ほど持続するとも言われています。
  • 心理的改善
    • 「緊張」「抑うつ」「怒り」「疲労」「混乱」といったネガティブな気分が改善し、「活気」が増す。

これらの効果は、以下のような要素が複合的に作用することで生じると考えられています。

  • 五感への働きかけ
    • 嗅覚: 樹木が放出する香り成分「フィトンチッド」を吸入することで、リラックス効果が得られる。
    • 聴覚: 木の葉が風に揺れる音、鳥のさえずり、川のせせらぎなど、自然の音に耳を傾けることで心が落ち着く。
    • 視覚: 鮮やかな緑の風景や、木漏れ日を眺めることで脳がリラックスする。
    • 触覚: 木の幹や土に触れることで、心地よさを感じる。
    • 味覚: 地域の特産品など、森の恵みを味わうことで心身が満たされる。

 

森林セラピーの概念

 

森林セラピーは、病気を治療するものではなく、「病気になりにくい体にする」という予防医学的な効果が期待されています。これは、森林環境が持つ「生体調整効果」によって、心身のバランスを整えることにつながります。

森林セラピーは、ハイキングや登山とは異なり、無理な運動を目的とするものではありません。立ち止まったり、座ったり、深呼吸をしたりしながら、ゆっくりと森の環境に身を委ね、五感をフル活用することが大切です。

コラム健康生活
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