犯罪者がフィリピンに逃亡・潜伏する10の理由
1. 比較的容易な入国と潜伏環境
- 入国要件の緩さ: 観光ビザなどで比較的容易に入国でき、長期滞在が可能な方法を見つけやすかった時期があったためです。
- 潜伏のしやすさ: 地方や人里離れた島々など、警察の監視が行き届きにくい場所が多く、潜伏に適した場所を見つけやすい環境があります。
2. 日本語話者コミュニティ
- 日本人コミュニティの存在: 観光客や在住の日本人が多いため、日本語だけで生活できる場所が点在しており、英語や現地のタガログ語が話せなくても生活の基盤を作りやすいことがあります。
3. 法制度・捜査体制の課題
- 日本との捜査協力の難しさ: 司法制度や捜査体制が日本と異なるため、日本側が容疑者の居場所を特定したり、迅速に身柄を拘束したりするのに時間がかかることがあります。
- 汚職のリスク: 一部の現地機関において、贈収賄などの汚職のリスクが存在するとされており、これにより捜査の手が及びにくくなる可能性が指摘されています。
4. 逮捕から引き渡しまでの複雑性
- 引き渡し条約の非締結: 日本とフィリピンの間には、犯罪人引き渡し条約が締結されていません。このため、容疑者の身柄を日本へ引き渡すには、現地の法的手続き（入管法の強制退去手続きなど）を踏む必要があり、時間がかかります。
- ビザの複雑性: 逃亡犯が現地のビザ（査証）の規定に違反した場合、強制退去の対象となりますが、その手続きが複雑で時間がかかるケースがあります。
5. 地理的な利便性
- 日本からの近さ: 飛行機で数時間と日本から比較的近く、逃亡しやすい地理的条件があります。
- 第三国への移動の容易さ: フィリピンを拠点として、さらに第三国へ逃亡するためのハブ（中継地）として利用されることもあります。
6. 現地での生活費
- 物価の安さ: 日本と比べて生活費が安いため、少ない資金でも長期間潜伏することが可能です。
7. 治安情勢の複雑さ
- 犯罪発生率の高さ: 地域によっては治安が悪く、日常的に事件が多発しているため、外国人犯罪者が目立ちにくい状況があります。
8. 情報の拡散の遅れ
- 情報伝達の壁: 現地の警察やコミュニティに日本の警察からの情報が行き渡るまでに時間がかかることがあり、潜伏期間を稼ぎやすいと考えられます。
これらの要因が複合的に作用し、フィリピンが日本の犯罪者にとって「逃亡先」として選ばれる傾向が生まれていると考えられます。
