透析ってどんな治療?仕組みと種類を画像付きで徹底解説

健康

🏥 透析ってどんな治療?仕組みと種類を画像付きで徹底解説

 

「透析治療が必要」と聞くと、不安を感じる方も多いかもしれません。透析は、腎臓の働きが悪くなったとき、その役割を代行する非常に重要な治療法です。

この記事では、透析がなぜ必要なのか、そしてどのような種類があり、体内でどのような仕組みで働いているのかを、専門用語を避け、分かりやすい画像とともにご紹介します。


 

1.なぜ透析が必要なの?腎臓の重要な役割とは

 

腎臓は、そら豆のような形をした小さな臓器ですが、私たちの生命維持に欠かせない重要な役割を担っています。

 

腎臓の主な機能

 

  1. 老廃物・毒素の除去: 血液中の不要な老廃物や毒素をろ過し、尿として体外に排出します。
  2. 水分・電解質の調整: 体内の水分量や塩分(ナトリウム)、カリウムなどの電解質のバランスを適切に保ちます。
  3. ホルモンの産生: 血液を作るホルモン(エリスロポエチン)や血圧を調整するホルモンを産生します。

腎臓の機能が10%以下に低下すると、これらの機能が果たせなくなり、体内に老廃物や水分が溜まり、命に関わる状態になります。この状態を**慢性腎不全(末期腎不全)**といい、腎臓の機能を代行する「透析」または「腎移植」が必要になります。


 

2.透析治療の仕組み:腎臓の「ろ過」を代行する

 

透析とは、この腎臓の「血液をろ過する」役割を人工的に行う治療です。主に血液中の**「拡散」「限外ろ過」**という物理現象を利用して、老廃物と余分な水分を取り除きます。

 

透析の基本原理

拡散(老廃物の除去): 血液と透析液(きれいな液)を半透膜という特殊な膜を介して触れさせます。老廃物は濃度の高い方(血液)から低い方(透析液)へ移動し、血液から取り除かれます。

限外ろ過(水分の除去): 膜の内側と外側で圧力差をつけることで、血液中の余分な水分を引き抜きます。


 

3.透析治療の主な種類と特徴

 

透析治療には、大きく分けて「血液透析(HD)」と「腹膜透析(PD)」の2種類があり、患者さんのライフスタイルや体の状態に合わせて選択されます。

 

(1) 血液透析 (Hemodialysis: HD)

体外に血液を取り出し、人工腎臓(ダイアライザー)を通してろ過してから体に戻す方法です。

特徴 詳細
治療場所 病院やクリニックの透析室
頻度・時間 週に3回、1回あたり4〜5時間程度
仕組み 腕に作った血管(シャント)から血液を取り出し、ダイアライザーで老廃物を除去します。
メリット 医療スタッフに任せられるため安心。自己管理の負担が少ない。
デメリット 通院が必要。時間の制約がある。
Shutterstock

 

(2) 腹膜透析 (Peritoneal Dialysis: PD)

患者さん自身の「腹膜」を利用して血液をろ過する方法です。

特徴 詳細
治療場所 主に自宅
頻度・時間 1日に3〜5回、透析液の交換が必要(または夜間の機械を使用)
仕組み お腹に埋め込んだカテーテルから透析液を入れ、腹膜を介して老廃物をろ過し、その後、古い透析液を排出します。
メリット 通院が月1〜2回で済む。仕事や学校生活との両立がしやすい。
デメリット 毎日の自己管理が必要。感染症のリスクに注意が必要。
Getty Images

 

まとめ

 

透析は、腎臓の機能を代行し、患者さんの生命を維持するための大切な治療法です。ご自身の生活スタイルや病状を考慮し、医師や医療スタッフとよく相談して、最適な治療法を選択することが大切です。

このブログ記事を読んで、特に「血液透析」または「腹膜透析」のどちらかの治療法について、さらに詳しい情報が知りたいですか? または、**透析患者さんの「食事療法」**について知りたいなど、次のステップをお手伝いできますよ。

健康生活
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました