🎬『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』について
『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』は、1999年3月6日に公開された日本の怪獣映画です。
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ジャンル: ホラー/SF
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監督: 金子修介、特技監督: 樋口真嗣
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製作: 大映(現・KADOKAWA)
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位置づけ: 平成ガメラシリーズの第3作であり、前2作(『ガメラ 大怪獣空中決戦』、『ガメラ2 レギオン襲来』)を受けての完結編として製作されました。大映が制作した最後のガメラシリーズ作品です。
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キャッチコピー: 「わたしはガメラを許さない。」
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テーマ: ガメラがたとえ悪の怪獣を倒しても、そのための人々の死が許されるのかという、ガメラの存在意義そのものに問いを投げかけた作品です。
🌟物語の主な要素
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敵怪獣: 邪神イリス
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ガメラの宿敵であるギャオスとは異なる、邪神と呼ばれる怪獣です。
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伸縮自在の触手(テンタクランサー)を持ち、先端からギャオスよりも高出力の超音波メスを放ちます。
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触手を生物に打ち込むことで体液を吸い取り、相手の能力をコピーし自己進化するという恐るべき能力を持っています。
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最終的にはガメラのプラズマ火球をもコピーして発射しました。
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古代人によって作られた生物であるガメラに対し、イリスもまた四神の一体である朱雀に対応することが暗示されます。
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ヒロイン: 比良坂綾奈(前田愛)
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4年前のガメラとギャオスの戦いで両親を失い、ガメラを憎む少女です。
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謎の生物として発見したイリスを、ガメラへの復讐を果たすための**「守り神」**として育てようとします。
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主な舞台
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世界中で大量発生したギャオスが東京・渋谷上空に出現し、ガメラとの激突で渋谷界隈は壊滅状態になります。
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最終決戦の舞台は京都駅であり、怪獣映画において史上初の屋内戦となりました。
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ガメラの描かれ方
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本作では、ガメラは人類の味方ではなく**「地球の味方」であり、人類の生存とは必ずしも一致しないという、より曖昧で孤高な存在**として描かれています。ガメラは古代人によってギャオスに対抗するために作られた生物である、という説も作中で提示されます。
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🎥映像・技術面
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特技監督は前2作に引き続き樋口真嗣が務め、当時の最新技術を駆使して、日常の風景が奪われていく惨事を徹底した描写で描き、高い評価を受けました。
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2021年には、ガメラ55周年記念プロジェクトの一環として、4K HDR版が期間限定で劇場上映されました。



