【伝説】2000年代の東京モーターショーを彩ったスズキのコンセプトカー5選!隼エンジン搭載車も?

スポーツ

2000年代の東京モーターショー(現:ジャパンモビリティショー)は、スズキの独創性が最も爆発していた時代といっても過言ではありません。2輪と4輪の両方を手がけるメーカーならではの「境界線を超えた」コンセプトカーが次々と登場しました。

当時の熱気を思い起こさせる、2000年代スズキの伝説的コンセプトカーたちを振り返ります。


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2000年代:スズキが描いた「2輪×4輪」の衝撃

1. GSX-R/4(2001年)|公道を走るフォーミュラ

2001年に発表され、世界中の車好きとゲーム好き(グランツーリスモ等)を熱狂させたのがGSX-R/4です。

特徴: スズキのフラッグシップバイク「隼(ハヤブサ)」の1.3Lエンジンをミッドシップに搭載。

魅力: 重量はわずか640kg。カウルを剥ぎ取ったようなネイキッドなデザインは、まさに「4輪版スーパースポーツバイク」でした。市販化はされませんでしたが、そのスピリットは後の「フォーミュラ・スズキ・ハヤブサ」へと引き継がれました。

2. S-RIDE(2003年)|タンデム2シーターの未来

バイクの機動力とクルマの快適性を融合させた超小型モビリティの提案です。

特徴: 前後に2人が座る「タンデムシート」を採用

魅力: 軽自動車枠でありながら、屋根がガバッと開く独特の乗降スタイルや、バイクのような操作感が特徴。現代の「超小型モビリティ」の先駆けともいえる一案でした。

3. モバイルテラス(2003年)|走るリビング

「クルマを移動手段ではなく、居場所にする」というライフスタイル提案型モデル。

特徴: GM(ゼネラルモーターズ)の燃料電池プラットフォームをベースにした、完全フラットフロアの軽ワゴン。

魅力: スライドドアとルーフが大きく開き、車内がそのままテラスのようになる設計。後の「パレット」や「スペーシア」に繋がる、スズキの「室内空間へのこだわり」の原点が見えます。

4. コンセプトKizashi(キザシ)シリーズ(2007年)|スズキの逆襲

「スズキ=軽自動車」というイメージを覆すべく、世界戦略セダンとして発表されたのがKizashiシリーズです。

2007年の衝撃: 筋肉質で力強いスタイリングの「Kizashi」と、その派生クロスオーバー「Kizashi 2」がモーターショーを彩りました。

その後: 2009年に市販化。スズキ初の本格大型セダンとして、一部の熱狂的なファンや警察車両(捜査用)として語り継がれる存在になりました。

5. PIXY(ピクシス)&SSC(2007年)|合体するモビリティ

2007年のショーで最も異彩を放っていたのが、1人乗り移動体「PIXY」です。

特徴: 1人乗りの卵型ポッド「PIXY」が、親機である軽トラック型ユニット「SSC(スズキ・シェアリング・コーチ)」にそのまま収まって移動するという合体メカニズム。

ビジョン: 建物内はPIXYで移動し、道路はSSCで高速移動するという、20年先を見据えた究極のパーソナルモビリティでした。


2000年代コンセプトカーの歴史的意義

この時代のスズキの出展車には、共通する3つのキーワードがありました。

  1. 2輪エンジンの流用: 隼のエンジンを積むなど、スズキにしかできない遊び心。

  2. パッケージングの追求: 狭い日本の道でいかに楽しく、広く使うかという執念。

  3. 環境への挑戦: 2009年の「スイフト プラグインハイブリッド」など、現在の電動化へ続く布石。

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