世界で最も危険な植物10選|触るだけで激痛?死を招く猛毒植物の正体とは

コラム

1. ギンピ・ギンピ(Gympie-Gympie)

**「世界で最も痛い植物」**との異名を持つ、オーストラリア原産のイラクサの仲間です。 一見、大きな葉を持つ普通の植物に見えますが、表面には目に見えないほど微細な「シリカ(ガラス質)の毛」がびっしりと生えています。これに触れると、毛が皮膚に刺さり、そこから猛毒が注入されます。 その痛みは「熱した酸をかけられ、同時に感電したよう」と表現され、一度刺されると数ヶ月から一年近く痛みが続くこともあるという、まさに地獄の植物です。

2. マンチニール(Manchineel)

 

別名**「死のリンゴ」**。カリブ海沿岸などに生息する、世界で最も危険な樹木の一つです。 青々とした果実は非常に美味しそうですが、一口かじるだけで喉が焼け付くように腫れ、窒息死する恐れがあります。さらに恐ろしいのは、その樹液。雨の日にこの木の下で雨宿りをすると、雨水に溶け出した樹液が皮膚に触れ、全身が火傷を負ったように激しくただれます。

3. バイカルハナウド(ジャイアント・ホグウィード)

近年、日本国内(北海道)でも発見されニュースになった**「光毒性」**を持つ植物です。 樹液が付着した状態で日光(紫外線)を浴びると、数時間以内に皮膚が激しく炎症を起こし、巨大な水ぶくれが生じます。治った後も数年間、傷跡や色素沈着が残るだけでなく、樹液が目に入ると失明の危険さえある非常に厄介な外来種です。

4. トウアズキ(Rosary Pea)

赤と黒の鮮やかな種子が特徴で、アクセサリーのビーズに使われることもありますが、その中身には猛毒の「アブリン」が含まれています。 この毒性は非常に強く、一粒の種子を噛み砕いて飲み込むだけで、大人一人の命を奪うのに十分な量となります。外殻が非常に硬いため、飲み込んだだけでは無事なこともありますが、傷がついた状態で摂取すると致命的です。

5. トリカブト(Monkshood)

日本でも有名な**「毒草の王様」**です。美しい紫色の花を咲かせますが、根から花まで全草に猛毒のアコニチンを含みます。 かつては矢毒として使われていた歴史もあり、摂取すると心不全や呼吸困難を引き起こします。山菜の「ニリンソウ」などと見間違えて誤食する事故が毎年絶えない、身近で最も危険な植物の一つです。

6. オレアンダー(キョウチクトウ)

庭木や街路樹として日本でも広く植えられている身近な植物ですが、実は非常に強い強心配糖体を持っています。 燃やした時の煙を吸い込む、あるいは枝を箸代わりに使うだけで中毒を起こすほど毒性が強く、実際に死亡例も報告されています。美しい花には棘ならぬ「牙」があることを忘れてはいけません。

7. トウゴマ(Castor Bean)

 

この植物から採れる「ひまし油」は薬用になりますが、種子に含まれる**「リシン」**は史上最強クラスの毒物です。 タンパク質合成を阻害するリシンは、粉末状にして吸い込んだり血管に入ったりすると、青酸カリの数千倍という致死性を発揮します。生物兵器としての歴史もあるほど、極めて危険な存在です。

8. ベラドンナ(Deadly Nightshade)

「美しい淑女」という名を持つ一方、中世では暗殺に使われていたナス科の植物です。 光沢のある黒い実は甘くて美味しそうに見えますが、アトロピンやスコポラミンといった毒を含み、幻覚、痙攣、そして心停止を招きます。子どもがベリーと間違えて口にすることが多いため、欧米では特に警戒されています。

9. ドクニンジン(Poison Hemlock)

古代ギリシャの哲学者ソクラテスが処刑の際に飲まされた毒として有名です。 食用ニンジンやパセリに似た白い花を咲かせますが、猛毒のコニインを含みます。神経系を麻痺させ、意識がはっきりしたまま末端から呼吸筋まで動かなくなり、窒息死に至るという恐怖の毒草です。

10. セルベラ・オドラム(Suicide Tree)

 

インドや東南アジアに生息し、別名**「自殺の木」**と呼ばれます。 種子に含まれるケルベリンは心臓の拍動を狂わせる毒性を持ち、検出が非常に難しいことから「完全犯罪に使われる毒」として恐れられてきました。静かに、しかし確実に関節的に死へと誘う不気味な植物です。

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