牡蠣の不漁はなぜ?原因は温暖化と海の痩せ?食卓への影響と私たちができること

コラム
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海のミルクが消える?牡蠣の不漁から考える「食卓の危機」と私たちの未来

冬の味覚といえば、何を思い浮かべますか?カニ、ブリ、白菜……。でも、やっぱり外せないのが「牡蠣(カニ)」ですよね。ぷりっとした身を頬張ると広がる、濃厚でクリーミーな海の香り。生でツルッといくのも良し、カキフライにしてサクサクの衣とジューシーな旨味を堪能するのも良し。「海のミルク」という呼び名は、伊達じゃありません。

しかし、今、この冬の王様に異変が起きています。 ニュースなどで「牡蠣の不漁」という言葉を耳にしたことはありませんか?実は今、全国の産地で深刻な事態が続いています。今回は、なぜ牡蠣が獲れなくなっているのか、そして私たちの食卓にどんな影響があるのか、少し掘り下げてみたいと思います。


全国で叫ばれる「牡蠣が足りない!」

広島、宮城、岡山……。日本を代表する牡蠣の産地から届くのは、ため息の出るような報告ばかりです。

例年であれば、シーズン本番を迎えると市場には立派な牡蠣が並びますが、ここ数年は「身が小さい」「死滅してしまった」「出荷時期が大幅に遅れている」といった声が絶えません。特に、生産量日本一を誇る広島県では、まとまった雨が降らなかったことや海水温の上昇により、稚貝(赤ちゃんの牡蠣)が育たなかったり、成長した個体が大量死したりする被害が出ています。

馴染みの居酒屋さんで「今年は牡蠣が仕入れられなくて……」なんて言われたら、ファンとしては悲しいですよね。でも、これは単なる「運が悪かった」では済まされない、地球規模のメッセージなのかもしれません。


なぜ獲れない?不漁を招く「3つの要因」

牡蠣が減っている理由は一つではありません。複雑な要因が絡み合っていますが、主な理由は以下の3つに集約されます。

1. 海水温の上昇(温暖化の影)

これが最大の要因と言われています。牡蠣は意外とデリケートな生き物です。秋口に海水温がしっかり下がることが、身を太らせるスイッチになります。しかし、近年の「記録的な猛暑」と「暖冬」により、海の中がいつまでも温かいまま。これでは牡蠣が体力を消耗し、死んでしまったり、身が大きくならなかったりするのです。

2. 「栄養塩」の不足

海がきれいになりすぎることも、実は問題なんです。「えっ、きれいな方がいいじゃない?」と思いますよね。でも、牡蠣のエサは海中のプランクトンです。下水道の整備が進み、海に流れ込む栄養(窒素やリンなど)が制限されすぎた結果、「海が痩せてしまった」状態にあります。エサがなければ、牡蠣はお腹を空かせて育つことができません。

3. 自然災害と生態系の変化

台風による養殖筏(いかだ)の被害や、天敵となる魚(クロダイなど)による食害も無視できません。特に水温が高いと外敵の活性も上がるため、弱った牡蠣が格好のターゲットになってしまうのです。


私たちの食卓はどうなる?

不漁が続くと、当然ながら価格が高騰します。 スーパーで見かけるパックの値段が上がったり、レストランのカキフライ定食の個数が減ったり……。あるいは、「冷凍モノ」への依存度が高まるかもしれません。

しかし、もっと怖いのは「産地の文化が途絶えること」です。 代々続く牡蠣養殖業者が、不漁による赤字に耐えきれず廃業してしまう。一度技術や設備が失われれば、復活させるのは容易ではありません。私たちが美味しい牡蠣を食べられなくなる日は、そう遠くない未来に来てしまうかもしれないのです。


私たちにできること

「地球温暖化を止める」なんて大きなことはすぐには難しいかもしれません。でも、消費者としてできる応援はあります。

  • 産地直送サイトなどを利用して、産地を直接応援する。

  • 「少し小ぶりでも、それが今年の自然の形」と受け入れて楽しむ。

  • 海の環境問題に、少しだけ興味を持ってみる。

牡蠣は、海の状態を映し出す鏡のような存在です。彼らが元気に育つ海を守ることは、巡り巡って私たちの豊かな食卓を守ることにつながります。


終わりに

今年の冬、もし立派な牡蠣に出会えたら、それは生産者の方々のたゆまぬ努力と、奇跡的な海の恵みの結晶です。一粒一粒、感謝して味わいたいものですね。

「やっぱり牡蠣が好き!」という皆さんの想いが、産地の力になりますように。

次は、今の時期でも手に入りやすい「美味しい冷凍牡蠣の見分け方や解凍のコツ」についてまとめてみましょうか?

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