セルゲイ・ラフマニノフ(Sergei Rachmaninoff)ですね。
「20世紀最後のロマン派」とも称される彼は、一度聴いたら忘れられない劇的で美しいメロディ、そして超絶技巧を要するピアノ曲で知られています。
ラフマニノフを語る上で欠かせないポイントをいくつか整理しました。
1. ピアニストとしての圧倒的な実力
彼は作曲家であると同時に、当時世界最高峰のピアニストの一人でもありました。
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巨大な手: 手を広げると13度(ドから1オクターブ上のラまで!)届いたと言われており、彼の曲にはその大きな手でなければ弾くのが困難な和音が頻出します。
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録音の遺産: 自作自演の録音が残っており、現代のピアニストにとっても極めて重要な資料となっています。
2. 挫折と復活のドラマ
彼の代表作であるピアノ協奏曲第2番には、映画のようなエピソードがあります。
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交響曲第1番の初演が大失敗し、深い鬱状態に陥ったラフマニノフ。
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精神科医ダールの暗示療法によって自信を取り戻し、書き上げたのがこの第2番です。
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この曲は大成功を収め、今日ではクラシック音楽の中で最も人気のある協奏曲の一つとなりました。
3. 代表的な名曲
これらをおさえておけば、ラフマニノフの魅力がすぐわかります。
| ジャンル | 曲名 | 特徴 |
| 協奏曲 | ピアノ協奏曲 第2番 | 哀愁漂う旋律と、圧倒的なクライマックス。 |
| 協奏曲 | ピアノ協奏曲 第3番 | 「世界一難しい」とも言われる超絶技巧の難曲。 |
| 独奏曲 | 前奏曲「鐘」 | 重厚な和音が響く、彼の代名詞的な小品。 |
| 変奏曲 | パガニーニの主題による狂詩曲 | 第18変奏の甘美なメロディは映画などでも有名。 |
| 交響曲 | 交響曲 第2番 | 特に第3楽章のクラリネットの旋律は、涙を誘う美しさ。 |
4. 亡命と晩年
ロシア革命を機にアメリカへ亡命。その後はピアニストとしての活動が多忙を極め、作曲の筆は以前より進まなくなりましたが、故郷ロシアへの郷愁(ノスタルジー)は彼の音楽の根底に流れ続けました。
豆知識: 彼は身長が198cmもあり、非常に大柄で強面でしたが、性格はとても繊細で謙虚だったと言われています。


