マムシにかまれた時の治療は
マムシに咬まれた場合の治療は、一刻も早く適切な処置を行うことが重要です。以下に具体的な手順と注意点を示します。
応急処置:
- 安静にする: 患部を動かすと毒の回りが早くなるため、できるだけ動かずに安静にしましょう。可能であれば、咬まれた部位を心臓より低い位置に保ちます。
- 傷口を清潔にする: 水道水などで優しく洗い流します。消毒薬は刺激になる可能性があるため、使用は慎重に。
- 止血帯は原則として使用しない: 毒の局所的な集中を高め、組織の壊死を引き起こす可能性があるため、自己判断での止血帯の使用は避けるべきです。ただし、出血がひどい場合は、傷口より心臓に近い部分を軽く縛る程度に留めます。
- 吸い出し器があれば使用する: 毒を吸い出すための器具(ポイズンリムーバーなど)があれば、使用を試みます。ただし、効果は限定的であるとも言われています。口で直接吸い出すのは避けてください。
- 患部を冷やす: 冷やすことで血管の収縮を促し、毒の拡散を遅らせる効果が期待できます。ただし、冷やしすぎには注意してください。
- 医療機関へ直ちに連絡・搬送: 最も重要なのは、できるだけ早く医療機関を受診することです。自分で移動できない場合は、救急車(119番)を呼びましょう。
医療機関での治療:
医療機関では、以下のような治療が行われます。
- 問診と診察: 咬まれた状況や症状などを医師に伝えます。
- 検査: 血液検査や尿検査などを行い、毒の影響を確認します。
- 抗毒素血清の投与: マムシの毒に対する抗毒素血清を投与することが最も有効な治療法です。
- 対症療法: 痛み止め、腫れを抑える薬、破傷風の予防接種など、症状に応じた治療が行われます。
- 経過観察: 入院して経過を観察し、必要に応じて追加の治療を行います。
重要な注意点:
- 自己判断で民間療法などを行わず、必ず医療機関を受診してください。
- マムシの種類を特定する必要はありません。
- 慌てずに、落ち着いて行動することが大切です。