チキン屋の数は全世界のマクドナルドの店舗数(約4万店)よりも多いと言われるほどなんです。
なぜここまで増えたのか、主な理由は大きく分けて4つあります。
1. 「早期退職」と再就職の難しさ
韓国では大手企業でも40代〜50代で退職を余儀なくされるケースが多く、その後の生活費や子供の教育費を稼ぐために「起業」を選ぶ人が非常に多いです。
**「退職後の終着駅はチキン屋」**という自嘲気味な言葉があるほど、再就職が難しい世代にとっての定番の選択肢になっています。
2. 参入障壁がとにかく低い
専門的な調理スキルがなくても始められるのが最大の理由です。
- 調理が簡単: フランチャイズ(FC)に加盟すれば、本日から届く下処理済みの鶏肉を揚げるだけでOK。
- 低コスト: 小規模な店舗や、客席のない「デリバリー専門店」なら少ない資金で開業できます。
- 特別な資格不要: 料理人としての修行が必要な日本料理やフランス料理に比べ、誰でもすぐにオーナーになれます。
3. 強力なデリバリー文化
韓国は世界屈指の「配達大国」です。
- チキンは冷めても味が落ちにくく、お酒のつまみにも夕食にもなるため、デリバリーとの相性が抜群でした。
- 1990年代の経済危機(IMF危機)以降、失業者が一斉にチキン屋を開業し、競争が激化したことで、各店がこぞって配達サービスを強化した歴史があります。
4. 「チメク(チキン+ビール)」の定着
韓国語でチキン(Chicken)とビール(メクチュ)を合わせた**「チメク」**という文化が国民的に愛されています。
- スポーツ観戦、友人との集まり、仕事終わりの一杯など、あらゆるシーンで「とりあえずチキン」という需要があるため、供給側(店舗数)も増え続けてきました。
まとめると…
**「会社を辞めざるを得なくなった人が、一番手軽に始められる商売」**として爆発的に増えた、という社会的な背景が非常に強いです。


